『宇都宮で浪人する』という私の決心/君島衣織さん

合格者インタビュー
君島衣織さん
「『宇都宮で浪人する』という私の決心」
宇都宮大学 共同教育学部 合格
君島衣織さん
文星女子高校卒
  1. 「現代文」:得意な科目
  2. 「数学」:苦手な科目
  3. 「これから見つけていきたい」:将来の夢
  4. 「8〜10時間」:1日の平均勉強時間
  5. 「果」:受験を1文字で表すと
  6. 「野球観戦」:高校時代に1番夢中になったこと
  7. 「安堵の気持ち」:合格を確認した瞬間の気持ち
01 現役時代と浪人時代の生活
受験舎
君島さん、宇都宮大学共同教育学部合格おめでとうございます。
君島
ありがとうございます。
受験舎
さて、君島さんは現役時代、浪人時代と長く受験舎で勉強してきたわけですが、受験舎に入塾したのはどのタイミングでしたか。
君島
高校3年生の夏からですね。
受験舎
受験舎に通おうと思ったきっかけは何かありますか。
君島
生活に変化をもたらさないと勉強出来ないと感じていたからです。当時は、気が向いたら勉強するという生活で、勉強に対するモチベーションがかなり低かったんです。大学についても、特に強く行きたいと感じている大学があったわけじゃなくて、どこかの大学に行けたら良いな、くらいに考えていました。で、5月頃に受けた模試の結果が帰ってきたら、すごく悪くて。これはどこの大学にも行けないんじゃないかと慌てて、塾に通おうと思いました。
受験舎
そのような経緯で受験舎に通うようになったのですね。ですが、現役時代は思うような結果が残せませんでした。
君島
やっぱり、スタートが遅かったのが影響したんだと思います。基本をしっかりと固める時間がありませんでしたから。入試が近づくと、どうしても実戦演習に時間を割かなければいけませんでしたし。
受験舎
そして浪人することになったわけですが、受験舎で浪人の1年を過ごそうと決めたのはなぜですか。
君島
現役時代にお世話になっていたことが大きかったですね。勉強や受験の悩みに対して、どの先生も親身になって話を聞いてくれていたので、この先生たちとなら浪人生活を乗り切れると思いました。
受験舎
なるほど。君島さんは宇都宮、つまり地元で1年間浪人生活を送ってきたわけですが、地元で浪人することに関して、なにかメリットはあったと思いますか。
君島
やっぱり、移動時間が少ないことですね。宇都宮だと、大宮の予備校に通う人が多いじゃないですか。そうすると、1日の中の少なくない時間を移動にとられてしまうんですよね。個人的に、その移動時間がどうしても無駄に感じてしまって、それだったら地元の方がいいやと思いました。それに、離れた場所の予備校に通うと環境が大きく変わって、新しい人間関係が出来上がるじゃないですか。それが少し不安だったこともあります。生活のメインが勉強ではなく友達になってしまいそうで。それはもちろん良い面もあるとは思いますが、私としてはある意味で安定した、変化のない環境で勉強したかったんです。
受験舎
浪人時代は、1日をどのように過ごしていましたか。
君島
午前中は家事をしたり、自分の好きなことをしたりしていました。1時に塾の自習室が空くので、その時間からはずっと塾にいましたね。日曜日は塾が空いていなかったので、昼頃から図書館で勉強していました。基本的に、自分の部屋だとあまり勉強出来ないタイプなので、場所を変えることで勉強する時間とそうではない時間のメリハリをつけていました。
受験舎
現役時代と浪人時代で勉強に対する取り組みは何か変わりましたか。
君島
私は、学校に行くことと勉強することは別なことだと捉えるタイプだったんですね。だから現役時代は、学校って友達に会いに行く場所で、勉強はそのついでみたいに考えていたんです。けれども、浪人してからは勉強が生活の中でのサブからメインに変わって、より多くのリソースを割くようになりました。
受験舎
1年間の浪人生活の中で、受験へのモチベーションを維持するために行っていたことは何かありますか。
君島
何も我慢しないことですかね。それまでの日常を捨てて新しく勉強する環境を構築するよりは、今までの日常に勉強を取り入れたほうが良いと思ったんです。例えば、一般的な浪人生の日常って、「勉強しかしない」イメージが強いじゃないですか。スマホをいじったり、趣味に時間を使ったりするのは悪いことだ、みたいな。けれども、私はそれで1年間耐えきれるイメージが湧かなかったんです。現役時代は高校があって、放課後、塾や課題が終わった後には自分の自由時間を持てていました。少なくとも、それと同じくらいの自由時間を持ちたかったんです。そうすることで、細かい時間帯のずれはあるけれども、現役時代と同じリズムで生活を続けることができました。結果的には、それが1年間という長い期間、勉強をやりきれた大きな要因になっていたと思います。
02 浪人時代の勉強
受験舎
さて、ここからは浪人時代に君島さんがどのような勉強をしていたかを聞いていきたいと思います。受験舎では、どの教科の授業を行っていましたか。
君島
全体的にお世話になっていました。国語、数学、英語、生物基礎に化学基礎、政治経済と世界史も授業を受けていましたね。
受験舎
それでは、国語のお話から聞かせてください。
君島
国語ですが、実は現代文はほとんど授業でやってないんですよ。現代文は元から得意で、現役時代の共通テストでも、現代文で点数をかせいでいたので、全体で8割とれていたんです。だから、国語の小池先生と話し合って「古文・漢文に重点を置いて学習していこう」っていうことになって。正直、先生が「現代文は直前までやらなくていい」って言ってくれてありがたかったです。そのおかげで古文と漢文の勉強に集中して取り組むことができましたから。普通の予備校だと現代文も授業を受けなきゃいけないじゃないですか。こんな風に柔軟に対応してくれるのも個別指導のいいところなのかなって思いました。
受験舎
なるほど。では、古文・漢文の勉強はどのように進んでいったのですか。
君島
古文に関しては、点数はそれなりにとれていたんですけど、今考えると基本的な知識はほとんど入っていなかったんですね。だから、4月から5月くらいにかけて基本的な文法の復習を行いました。そして、それが終わった6月から、古文の訳し方の演習に入りました。訳を作ることを通して、文法がしっかりと定着して語彙もかなり増えたと思います。それが7月の末くらいに終わって、8月からは漢文の句形の学習に入りました。これはあまり時間がかからなかったので、半月くらいで終わったと記憶しています。

その後は、共通テスト対策の演習に入りました。10月くらいまでは漢文をやって、その後は古文の演習をしていましたね。どちらの演習でも、出てきた文章の全訳を並行してやっていたんですが、これは二次試験対策を進める上でとても役に立ちました。それと、私はどうしても知識問題を落してしまう傾向があったので、その穴をなくすことに重点を置いて授業を進めてくれました。単語や文法で頻出のものを教えてくれて、覚える上で優先順位がつけやすかったのもとてもありがたかったです。
受験舎
続いては、数学のお話を聞かせてください。
君島
数学は苦手だったのもあり二次試験で使う予定がなかったので、基本的な部分をメインに演習を行っていました。4月から教科書準拠の問題集で分野ごとに復習を進めていって、夏期講習からマーク式の分野別プリントで共通テストに向けた勉強を始めました。その段階で全ての分野の復習が終わっているわけではなかったんですけど、時期的に共通テスト対策もスタートさせないと間に合わなくなってしまうので、復習の終わった単元から実践演習を行うような形で進めていきました。ある程度演習をしたら、今度は別の単元を教科書準拠の問題集で復習し、その単元の実践演習をするといった具合です。

10月くらいで一通りの復習が終わったので、その後はテスト形式の問題で共通テスト対策を進めていきました。本当に数学が苦手だったので、演習を進めるのにも時間がかかってしまったと思います。それでも、分からない問題があるたびに平山先生が公式などの基礎的な部分から確認してくれたので、ゆっくりではあったけど着実に学力は上がっていったと思います。
受験舎
次は、英語についてはどうでしょうか。
君島
英語もまた苦手科目だったんです。なので、一度中学レベルまで戻って文法の復習を行いました。4月から7月の間、中学生レベルの基礎問題集から始めて、中学生レベルの標準問題集、高校生レベルの基礎問題集、高校生レベルの標準問題集という順番で進めていきました。中学レベルであってもしっかりと理解できていない部分がたくさんあって驚きましたね。それに、しっかりと土台を固めた後に高校内容の復習をしたので、「この文法ってそういうことだったんだ」って納得することも多くて、それも驚きでした。

文法だけでなく、単語力もまずいことになっていたので、ターゲット1900を使って語彙力の強化も並行して進めていました。現役時代に単語を覚えるということを重視していなかったので、どのくらいのペースで進めていけばいいか分らなかったんですけど、伊藤先生がその辺りはしっかりと指示を出してくれたので助かりました。大体、夏休みまでの間で4~5周はしたと思います。塾で単語テストのプリントを出してもらってそれを自習時間にテストして覚えたかどうかの確認をする、というやり方で進めていたのですが、ただ単語帳を見ているだけでは覚えられないことが多かったので、単語テストは大きな助けになりました。
受験舎
夏休みからはどのように勉強を進めたのですか。
君島
夏休みの間に、今まで復習してきた文法をもう一度総復習しました。短い期間で一気に復習したので、完全に身についていない部分がそれなりにありましたね。正直、夏休みの段階で文法の復習をしていることに焦りはあったんですけど、英文読解を効率よく進めるには必要なことだ、って伊藤先生がしっかりと説明してくれたので納得して取り組むことができました。その後の9月と10月は共通テストの対策をやって、10月の半ばからは記述問題を含むような、二次試験を意識した長文読解問題で演習を行いました。共通テストの対策で長文問題に慣れてから二次試験対策をやったので、しっかりと段階を踏んでレベルアップできたと思います。

で、12月にはまた共通テスト対策の演習に戻りました。結果的には二次試験で英語は使わなかったんですけど、いちどレベルの高い問題集で二次試験対策の演習を行ってもらったおかげで、共通テスト対策での自分の弱点が見えるようになっていたと思います。そこを重点的につぶすことで、共通テストの点数は大分安定しました。英語に関しては、何をすればいいか、どうすればいいかが全く分からなかったので、やるべきこと、そのやり方を示してくれたのは本当にありがたかったです。
受験舎
なるほど。続いて、理科についてお伺いします。まずは化学基礎の勉強について教えてください。
君島
化学基礎は苦手というか、好きではない科目でした。そのせいで現役時代にはあまり勉強していなかったんで、基本から何からほとんど身についていなかったんですね。幸いというか、二次試験で使う可能性がほとんどない教科だったので、先生と話し合って早い段階から共通テストに焦点を絞って勉強を進めていこうということになりました。授業では、教科書準拠の問題集を繰り返して演習し基本を身につける、ということをしていました。

知識が少ないところからの学習だったので時間が結構かかってしまって、ギリギリ12月に入ったくらいで2巡目が終わりましたね。その後は、共通テストやセンター試験の過去問を使っての実践演習を共通テスト本番まで続けました。本当に基礎的な部分が身についていなかったので、お手数をおかけしたと思います。それでも、一緒に問題を解いてくれ、どこから間違ってしまっていたのかを細かく教えてくれたのがとても心強かったです。辛抱強く教えてくれたおかげで点数を伸ばすことができたと感じているので、感謝しています。
受験舎
次は、生物基礎の話を聞かせてください。
君島
生物基礎は化学基礎に比べると出来の良かった科目でした。それでも基本事項の抜けがかなりあったので、こちらも教科書準拠の問題集を使っての復習から授業始めました。多分7月くらいで一通りの復習が終わったと記憶しています。それから共通テストとセンター試験の過去問を使っての演習に入りました。私は二次試験で生物は使わない予定だったので、そのまま11月まで共通テストの演習を続けていました。たくさん問題を解くことで、様々な出題パターンに慣れて、模試の点数も安定するようになったので、12月からは今までの演習で見つかった苦手分野の補強を行いつつ、解いてきた過去問や模試の見直しをして知識が定着しているかを確認する作業に入りました。ある程度基礎ができており、共通テストまでしか使わないという私の状況を踏まえて、カリキュラムを組んでくれたのがとても良かったなと感じています。
受験舎
では、社会についての話を聞かせてください。君島さんは政治経済と世界史を選択していましたね。
君島
はい。政治経済も生物を教えてもらっていた鈴木先生に教わっていました。この教科も苦手ではなかったのですが、生物と同様に教科書を使っての基本事項の確認から進めていきました。夏休みくらいまでは教科書と問題集を使って全体の学習を進めて、夏休みからは過去問を使っての共通テスト対策に移りました。夏明けに関しては、その時点で政治経済を二次試験で使う可能性があったので、共通テスト対策の演習を減らして記述問題や論述問題を含む二次試験対策を多く行いましたが、10月位に志望校が固まって政治経済を二次試験では使わないことになったので、そこからはまた共通テストに向けた演習に切り替えました。

ただ、二次試験対策を行っておいたおかげで、以前と比べて共通テスト対策は大分楽になりましたね。その反面、この時期は英語や数学の演習が忙しくて、かなり大変だったんです。それを鈴木先生に話したら、負担をかけずに点数を上げていけるように演習を組んでくれて、そのおかげで他の教科に時間を回すことができたのをよく覚えています。そのまま演習は共通テストまで続けたのですが、限られた演習量の中で点数を伸ばせるよう、要点を絞って教えてくれたので無理なく続けることができました。
受験舎
それでは、世界史の話を聞かせてください。
君島
世界史は好きな科目で、現役時代の公立大学の二次試験でも使ったので割と知識は残っていました。それでも、細かい部分の抜けを埋めるために4月から7月くらいまでは教科書準拠の問題集で知識の総復習をしました。それで大分覚えるべきことが身に着いたので、その後は流れを確認するために各国史の問題集を使って、国や地域ごとの流れを見ていきました。それが大体10月くらいまでかかりましたね。そして、それが終わる頃次の学習内容について藤田先生から話があったんです。夏に受けた共通テスト型の模試が結構点数を取れていて、中期で高崎経済大学を受験することを決めていたので、論述問題の対策をやったほうがいいんじゃないか、って。私としても、現役時代の入試は論述問題でだいぶ苦労した覚えがあって、対策はしないといけないとは思っていたのでそちらをやりたいと答えました。
受験舎
そこで方針が変わったのですね。
君島
そうですね。先生が方針について私と話し合ってくれて、その上で私の進みたい方向性へ授業を進めてくれたのはありがたかったです。12月の末くらいまでは論述問題に対応した問題集を使って対策をして、それから共通テスト対策をしました。共通テストが終わった後は、過去問を使った演習を本番の試験まで続けました。結果としては前期で合格したので世界史の二次試験はなかったんですけど、教育学部の社会科に進学したので無駄にはならないと思っています。世界史に関しては、元から興味があったので勉強していても苦労はあまり感じなかったんですが、授業中にぽろっと出た疑問にも先生はしっかりと答えてくれたので、その辺りも楽しく勉強を進められた要因かなとは感じています。
受験舎
君島さんは前期試験で宇都宮大学の教育学部に合格したわけですが、二次試験は小論文と面接でしたよね。小論文の対策はどのように行いましたか。
君島
小論文対策は生物と政治経済の鈴木先生に見てもらったんですが、現役時代に受験した時にも授業を受けていたので、基本的な書き方の練習はしませんでした。過去問を使っての実践演習がメインだったんですけど、宇都宮大学の教育学部で小論文が出されるようになったのが割と最近なので、過去問があまりなかったんです。けど、鈴木先生が傾向を分析して類似の問題をピックアップしてくれたので、それを使って演習をしていました。小論文を書いて、それを添削してもらうんですけど、私の意見を尊重しつつ、どうしたらもっと良い文章になるかのアドバイスをくれたのがとても良かったと思っています。おかげで前期での合格を勝ち取ることができました。
03 浪人生活を終えて
受験舎
さて、長かった受験生活も終わりを迎えたわけですが、君島さんの浪人生活の中で受験舎はどのような役割を果たせていましたか。
君島
日常の一部になり得た場所でしたね。毎日通っても苦にならない、家にいるときと変わらないような自然体でいられる場所でした。
受験舎
それでは、受験舎で特に思い出に残っていることはありますか。
君島
特段にありません。けど、それが逆に良かったと思います。例えば、ディズニーランドって楽しいじゃないですか。けど、毎日ディズニーランドに行っていたらどこかで疲れてしまうと思うんですよね。私にとって、受験舎はそんな特別な楽しさはないけれども、飽きずに1年間通い続けられた場所なんです。きっと、もっと時間が経ったらこの1年間が良い思い出になるのかもしれませんね。
受験舎
浪人生活を通して自分が成長できた、と思うのはどのような点ですか。
君島
今までは何か一つのことに専念する、という機会があまりなかったので、1年間目標に向かって走り続けるという新しい経験を得られました。また、受験勉強を通して自分自身のことを考える時間も得られたと思っています。これは、現役で大学に合格していたら持てなかった時間だし、これからの人生にとってとても有意義なものであると確信しています。
受験舎
大学でやってみたいことはありますか。
君島
大学とは直接関係ないかもですが、可能であれば旅行に行きたいですね。ウズベキスタンのサマルカンドに行きたいんですよ。世界史の資料集で写真を見てから、あのきれいな都市にどうしても一度行ってみたくて。いつになるかは分からないですけど、必ず行こうと思っています。
受験舎
最後に、浪人して志望校を目指している後輩に向けてメッセージをお願いします。
君島
浪人生活というのは勉強に縛られているように感じますが、社会的にみればこの上ないほど自由なので、またとない貴重な時間だと思って過ごしてみてほしいです。
受験舎
本日は貴重なお話をありがとうございました。
タイトルとURLをコピーしました